さよなら・Kちゃんおばさん

2015.05.21 19:41|日記
オットは目が細い。

”細い”のレベルが、半端なく細い。
横から見ると、目が開いているのか閉じているのか
瞬時に分からないほどに、細い。

細い目で、笑うと、にゅーと、目じりが下がる。
わがオットのことを言うのも、なんだけれども、
とても優しい笑顔だと思う。
お性根が、温厚なことも、よく分かる笑顔だと、思う。

その目もとと、性分がそっくりな、義母。
義母は、とても穏やかで温厚な人柄。
親子だなあと思う。

そのどちらも似ていて、
「あぁ。やっぱり親戚なのだなあ」と思う人。
それが、義母の妹のKちゃんおばさん。

とても残念なことに、亡くなってしまった。
すい臓がんだった。



0516v (1)



Kちゃんおばさんは、義母のうんと年の離れた妹。
ふたりは、おかあさんが、違うという。
最初のおかあさんが若くして彼岸の人になり、
二番目のおかあさんが、Kちゃんおばさんのおかあさん。
(以下、略してKちゃん)

多感な乙女の頃の義母は、きっといろいろ思うことはあったと想像する。
でも、そこが人柄の上等な義母。
うんとうんと年の離れたKちゃんを、
わが子のように、慈しんで、愛情を注ぎまくった。

義母の持つ、古いアルバムを見たことがあるけれど、
娘さん時代の、いいえもっと。
子ども時代の義母の時代から、ずっと、
真横には必ずKちゃんが、いた。
生まれたての赤ん坊の頃の、Kちゃんから、
どんどんお嬢さんになってゆく、Kちゃん。
うら若き娘さんになっても、Kちゃんは、義母のそばに、いた。

義母とKちゃんは、本当に、仲のよい姉妹だった。
義母はいつだって、Kちゃんのことを気にかけていたし、
KちゃんはKちゃんで、いつもいつも

「ねえちゃん」

「ねえちゃん」「ねえちゃん」と、
ねえちゃんを慕い、ねえちゃんに寄り添っていた。
ふたりは、本当に、仲のよい姉妹だった。
この世で一番。
そのくらいに。



0516v (2)



Kちゃんは、結婚したひとが、東京の人なので、
結婚以来、関東で暮らしていた。
それでも実家、生家は京都なので、
盆暮れには、許す限り里帰りして、戻って来ていた。

そのたびに、義母宅へ立ち寄り、ときに宿泊までして、
夜遅くまで、姉妹でおしゃべりに花を咲かせていたという。

同じ町内に住む、わが家へもしばしば訪問をしてくれて、
ちまにも、本当によくして下さった。
オットも、大・大・大好きなおばさんで、
Kちゃんが来るよと義母から聞くと、ココロ躍らせていた。
他人であるワタシにも、本当に優しくて、
「こんな上品なひとも、世間にはいたのだなあ!」と、
目から世間の汚れが落ちる気がしたほど。

美しくて、上品で、身だしなみもきちんとしていて。
いつもいつも、微笑んでいらした。
義母は、そんな素敵な妹のことを、
本当に、心底、愛していた。

がんを発見して、大きな手術をして。
以後、自宅で静養をしたり短期入院をしたりしながら、
がん治療の道を、歩んでいた。



0516v (3)



義母は、見た目には、とても、冷静で。
最愛の妹の逝去にも、うろたえることなく、受け止めていた。

ただひとこと、
「可哀想に」とだけ、つぶやいていた。

いろいろあれこれを言わないぶんだけ、よけい、ワタシには響いた。
義母はいつだって、多くを語らない。
自分の思いは、とくに多くを語らないひとだ。
義母が人前で泣く分、ワタシが泣いた。



0516v (4)



上品な英国流英語が、大人気の語学の先生だったKちゃん。
誰からも好かれた、温和なKちゃん。
ちまにも、とてもとても優しくしてくれたKちゃん。
オットも、会うことを、うきうきするほど大好きだったKちゃん。
義母が、全身全霊を込めて、渾身の、
持ちうる限り、自分の愛情を一身に注いだ、最愛のひと。
妹、Kちゃん。
目の細い、義母とオットとそっくりの笑顔の、Kちゃん。

さよなら。
さよなら。

義母は「私は、長生きし過ぎました」と言った。
若くして川を渡ってしまったKちゃんの分まで、足して、
いっそう長生きして下さい。

さよなら、Kちゃん。
優しくして下さって、本当にありがとうございました。
またいつか、天空の川のそばで会いましょう。
義母とオットと、ちまと、いっしょに。



0516v (5)



享年68歳になったばかり。
お悔やみの心だけしか、浮かびません。





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