少年少女よ、すこやかなれ。

2014.03.10 15:07|日記
先日のこと。

そこそこ規模のスーパーで、食材買出しをしていたとき。
晩ごはん、さてどうしようかなぁーと。
何気なく視線を動かしていると、ふと、
目の前にいる少年が、挙動不審な動きをしていることに気付きました。

「ん?」

あっ…ちょっと、嫌な予感。。。

少年は、小学校の2~3年生くらいでしょうか。
少し周囲を伺って、きょろきょろしながら、
左手に持っていた、小さなメモ帳と小さな消しゴムを、重ねているものを、
そのままそっと、上着の左ポケットへ入れました。

(「あ…!ボク、ダメだよ!」)

ワタシは、少年の万引きの現場を、見てしまいました。

少年の周りには、ワタシしかいませんでした。
とっさに、ワタシは少年に急いで近寄りました。
「あの、ボク」

少年はあっ、というような顔をして、ワタシを見ました。
「あの、ボク。今おばちゃん見ちゃったの。
今ボク、お金払っていないもの、ポッケに入れたよね…(ドキドキドキ)」

ワタシは、心臓がドキドキしていました。
万引きの現場を、こんなにも、目の前の目前で、今まで見たことがありません。
(本当に、ワタシのまん前で、だったのですから)
少年も、同じように、ドキドキしていました。
それはよくよく分かりました。
少年もワタシも、その場にふたりして、凍り付いてしまっていました。



0307 (2)



少年は、すぐに、そっとポケットから、ふたつの品物を
ワタシの前に提示しました。
そして、そっと震えた様子で、棚へ戻しました。

ワタシは、スーパーの万引きGメンでもなければ、
店員でもありません。
ましてや、警察官でも、学校の教育指導の先生でもありません。
でも、目の前でのそれは、見逃すことは出来ませんでした。

ワタシと少年の、ふたりの見つめあったままの、
ドキドキの時間が、つらかった。

「ボク。あの。あの。あのね。
お金を払っていないのに、自分のポケットに入れちゃうなんてことは、
絶対にしちゃダメなことだよ。
そういうのは、本当にやっちゃダメなの。
犯罪って言葉、分からないかもしれないけれど、本当にダメなことなの」

少年は、うなづいていました。

「ボク。誰とお買い物に来たの?」そう聞くと
「おかあさん」と少年は答えました。
「そう。こんなことお母さんが知ったら、
本当にびっくりしちゃうし、本当に悲しいと思うよ。
こんなこと、絶対もうやっちゃダメだよ」
そういうと、また少年はうなづいて、しばらくワタシを見つめたのち、
さーぁっと、あちらの方へ走り去りました。

ワタシは、一瞬のうちに、ココロがぐるぐるしました。
これで良かったのかな。。。
お母さんに忠告した方が良かったのかな。。。
店員さんに連絡した方が良かったのかな。。。と、ぐうるぐる。
こういうとき、一般的にどう対処するのがいいんだろう。。。

でも。
でも、ワタシはちょっとの間、その場に立ちすくみましたが、
「これで良かったと思う!」と。
思い至りました。

やはりワタシは、店員でもGメンでも何でもない、
現場を見かけただけの、素通りの者。
そして、残念なことを想像しました。

もし。
もし、ワタシがその少年のお母さんにお話したとして、
そのお母さんが逆ギレ性質の人だったら、ヤダと。
「うちの子に限ってそんなことするワケない!」みたいに言われて、
名誉毀損とかまで声高に叫ばれたりでもしたら、もっとイヤ!
少年だって、お母さんがもしも素直に聞いてくれたとしても、
「ボクやってへん」とでも、もしもしもし、言おうものなら、困惑する!
たぶんそうなって、ややこしくなると、
スーパーの別室とかへワタシも一緒に移動して、
防犯カメラの確認とか、させられるだろうし。
そうなると、いろんなことが大事になるに違いないし。
(ちまの待つ家に、帰る時間がめちゃめちゃ押す!!!イヤだー!)

いろんなことを、想定したり、想像したりして、
自分の保護を確保しないといかん。
そんな感じの、昨今。

例えば、家が泥棒に入られたりしたら、
「鍵のかけ忘れ?そりゃアンタが悪いね」みたいな。
例えば、地下鉄でスリ被害にあっても、
「ポケットからお財布が見えてた、君のせい」みたいな。
性善説なんぞ、もはや遠い過去の歴史のごときもの。
他人と係わると、ややこしくなる。
そんなことが、ワタシは、頭に浮かびました。
なにせ、コレは、小学生の少年のしたこととはゆえ、
れっきとした”犯罪行為”ですから。
出るところに出る、というような事柄ですから。



0307 (3)



その後もワタシは、スーパーで買出しをしながらも、
心臓の鼓動は、しばらくドクドクしていました。

でも、その少年が、何度もワタシのことを、
通路の遠くから、見つめてはサッと隠れる。
そういうことを、くり返していました。
だから、きっと少年の方が、ワタシよりどきどきしているんだと思いました。

「お母さんに言いつけに来ないか、不安なんだな」
そう思いました。
その姿を見ていて、ワタシは、やっぱりこれで良かったと思いました。

少年はとても、恐れいている。
お母さんに告げ口されること。
告げ口されたら、お母さんに叱られる。
そう、理解しているんだろうと思いました。
”親に叱られるから万引きはしない”
そんな解釈では、本当は違うのだけれど、
でもワタシの今出来ることは、注意をすること。
それからは、少年の成長と社会的理解力に、期待をよせました。
犯罪行為の悪、を子どもが本当に分かることは、難問だと思います。
でも、それをきちんと指し示し、正しく導いてゆくことは、
親をはじめ、一番近い人々のすべき、社会的責任。
ワタシは、それの、うんと手前のことを、した。
そう思っています。

何度も何度も、ワタシの位置をのぞきに来る、少年を、
ワタシも遠くに見ながら、
「2度とボクが、万引きをしませんように」
そうココロから願いました。
(ワタシも2度と、こういう現場を見たくないです!:涙)


世界的に有名な『ミッフィーちゃん』の絵本にも、
万引きをしてしまう、ミッフィーちゃんの巻が、あります(本当です)
ミッフィーちゃんが、スーパーでキャラメルを盗ってしまうのです。
もちろんそのあと、大反省をしてお母さんとお詫びにゆくのです。

これは、書店員の知人に聞いた話ですが、
作者のディック・ブルーナ氏が、つよく発行希望をしたんだそうです。
「子どもの成長に、こういう行為で反省するということは、
避けて通ることが出来ないことだ」と。
あのミッフィーちゃんが万引き!ということで、
ワタシも知人も、かなり衝撃を受けたのですが、
でも、その話を聞くと、世界的に、子どもの成長過程で
おきうる難問なのだなぁ。
そう、知りました。
(姉のママ友さんでも、子どもの万引きでショックで泣いていたママがいたと、
 うんと昔、一度聞いたこともあります)



0307 (4)



子どもがおとなに成長するまでには、いろんなことが起きるでしょう。
良いことばかりでは、ないはずです。
でも、善と悪をくり返して、理解したり学んだりするのでしょう。

いろんなことを、くり返しながら、
伸びやかにおおらかに朗らかに、それでココロのすこやかなひとに、成長して欲しい。
そう、思った春なのでした。


ちまは、すこやか☆
朝日がまぶしいようです(笑)



0307 (1)



だって、春だもの。
日差しがずいぶんキラキラになって来ました。

この時期としては、異例の寒波が来たせいで、
全国的に冷え込んでいるようです。
京都の昨晩から、ドン冷えで、粉雪舞いまくりです。

でも、春。
花は咲き出しています。



0307 (5)



蛇足。
ワタシの小さい頃は”ミッフィーちゃん”ではなく”うさこちゃん”でした。
だからワタシの中では、永遠に『うさこちゃん』です(笑)☆




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コメント

勇気ある行動です。

ルゥさんの行動は正しいと思います。
ルゥさんが、万引きした少年に声をかける辺りから、私もドキドキしてしまいました。
その少年は、ルゥさんに優しく注意されたことで、目が覚めたと思います。いや信じたいです。
昔は悪いことをする子供がいたら、注意してくれる近所のおばさんがいました。
現代は、見て見ぬふりをする大人が多いので、子どもの犯罪が増えているのではないでしょうか?
今どきの子どもやその親は怖いので、注意をして危険な目に会うこともあるでしょうから、仕方がないのかもしれません。
ルゥさんの勇気ある行動に大拍手を送ります。
私だったら、見て見ぬふりをするような気がしますが、ルゥさんを見習って勇気を出せるかもしれません。
ルゥさん、素晴らしかったです。

Re: お立ち寄り下さりありがとうございます☆

そら太朗ママ様、

お立ち寄り下さり、ありがとうございます☆

この記事を書いている間も、思い出しては胸がドキドキしていました。
そら太朗ママ様に、暖かいお言葉を頂戴して、
胸のつかえがすぅーっと消えました。
こちらこそ、どうもありがとうございました!☆

> 現代は、見て見ぬふりをする大人が多いので、子どもの犯罪が増えているのではないでしょうか?
> 今どきの子どもやその親は怖いので、注意をして危険な目に会うこともあるでしょうから、仕方がないのかもしれません。

いや、ワタシも、このボクがもっと年がいっていたら、
注意はしなかったと思います。
それは、記事でも正直に申し上げましたように、
あとがいろいろ面倒+怖そうだからです(汗)
と同時に、もしもっと青年だったら
善悪の分別はもうとっくに分かっているはず、と思い、
ワタシの出番ではないと思っていたでしょう。
彼を指導するのは親御さんでしょうし、もしかしたら
事の次第では、お店の責任者の方や警察だ、と思ったでしょう。
本当に、残念ですが、昨今、注意することは怖いですよね。

ワタシの義父が、先日町内にある保育園の父兄が運転する車に、
危うく轢かれそうになったそうです。
狭い町内の道を、思い切り猛スピードで進入して来たのだそうでした。
義父は十分、高齢なので、足元は不安定です。
でも、気持ちがしっかりしているひとなので、
ドライバーのお母さんに注意をしたんだそうです。
「こんな細い町内の道を、こんな猛スピードで危ないですよ!」と、
すると、その若いお母さんは車の窓を開けてこう怒鳴ったのだそうでした。

「クソじじいが!何ゆうとんねんボケ!」


義父の町内会でも、その保育園の送迎で朝夕
多くの自家用車が、ガンガン町内を走り回り、
ガンガン違法駐車するので、保育園に何度も注意をお願いしているのだそうです。
でも、保育園の関係者の方々も、本当に困っていると、困惑だそうです。
町内と保育園との関係も、ギクシャクしてしまいますから。
父兄の全員がそうではないのです。
一部の方なのです(たぶん。そう願います)

ご近所の注意をしてくれるおばさん・おじさんは、
もはや過去の遺跡のようですね(苦笑)
ひととの関わりの難しさの、現れですよね。

勇気ある行動などではなく、本当に心臓の鼓動が、
外に漏れ出るかと思うほど、ドキドキでした。
二度と見たくないし遭遇したくないです。

小さな子どもたちが、どうかすくすくと。
ただただ、外野のワタシはそう願うばかりです。

そら太朗ママ様。
いつもいつもいつもいつも。
暖かいお言葉をかけて下さり、感謝しています。
どれだけ、どれほどの心の温かい方なのかと、
本当にいつも、思いを寄せています。
ワタシもそら太朗ママ様のように、やさしいひとになりたいです。
そういうおとな、ワタシ目指します!☆
ありがとうございました!
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