片側顔面痙攣・入院1日目+2日目のこと。

2013.10.17 02:55|受:ワタシ病気録
10月1日、晴天。

いよいよ片側顔面痙攣の手術のために、入院する日が来た。

手配をしていたタクシーに乗り、オットと病院へ向かう。
朝9時に病院へ着くと、正面玄関で両親はすでに待ち受けていた。


入院申込書を事務局へ提出。
係りの方が見えて、病室まで案内してくれた。
ワタシが入室するのは、4人部屋(希望通り)

入室後、しばらくすると、脳神経外科の医長医師と看護師さんが
ご挨拶に来て下さる。
担当医は、ワタシより若く、真摯な感じでとても好感が持てたし、
看護師さんも、とても明るく爽やか。
こういうお人柄の良さそうなスタッフに、初対面で出会えてホッとした。

引き続いて、血圧と体温の測定。
このまま何かいろいろ、検査が始まるのね!と
緊張の覚悟を思うも、
看護師さんから出た言葉は「これで本日、何の予定もありません~」
えー?そうなんだー!と、ワタシだけが拍子抜け(苦笑)

オットは仕事に向かう前に、一度自宅へ戻り、
ちまの様子を見てから出勤するということで、これにて、見送る。

手術に備えての事前投薬だとか、事前検査だとかが
まったく無いことを、とにかく、入院してから知ったので、
いきなり手持ち無沙汰になり、持参して来た本の量、
あれで足りるかなぁ…と、心配事は、読書について。
考えることは他にも何かあるだろーにと、自分でも苦笑。


ワタシには、行動規制も食事制限も、何もナイので、
両親と、病院の外来病棟にあるコーヒーショップにゆく。
カプチーノとパンケーキやホットドッグなぞ、シェアしながら食べる。
やはりここでも父に「おまえ、大きな手術が待ち受けてるのに、
よく食べられるねぇ」と、妙な感心をされる。
だからぁ、手術をするということと食べることは、別バラだってばと、
くだらないことを言い合って、過ごす。

正午12時に昼食と聞いていたので、病室へ戻ることにする。
両親は「思っていたのと違って、しゃきっとしていたから、安心した」
などと言いながら、また夜覗きに来ると、帰って行った。


看護師さんにより、右手に、バーコードの腕輪を付けられる。
これからワタシの入院中、このコード番号ですべてを管理されるのだ。
そのコードを、ちょっとだけ可愛く『コブタちゃんコード』と命名する。



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部屋に戻ると、3人の入院先輩方に誘われて、一緒に食堂で昼食をとる。

皆さんとっても穏やかな、優しい風情の方々ばかりで、
ワタシの、生まれて初めての入院と、初めての見知らぬ人々との
病室という名の相部屋体験、という緊張も、解ける。

年齢は、話をするうちに、ワタシの母とほぼ同年代と知る。
皆さんヤイヤイと、ワタシの入院理由を聞くということもなく、
ワタシもずいずいと入院されている理由を尋ねるということでもなく、
何となく温和な入院話で、ゆるゆる談笑。

ただ、話をしているうちに、皆さん”肺ガン”の治療での入院中と知る。

抗がん剤治療中で、人によるけれども、
だいたい”3週間の治療入院+1週間の退院”が基本の1セットで、
それを4セット繰り返すのだと聞く。
皆さんその前には、大きな、ガン摘出手術もしているので、
トータル半年位は、入退院の繰り返し中なのだそうだった。

「これをやり遂げないとね。前に進めないから」と、
皆さんが口々に言われた言葉は、
部位こそ脳ではあるけれど、外科手術だけをして退院が見えているワタシには、
それはとても重いもので、あまり軽々しく出来なかった。
ワタシの思う限り、皆さんに負担になるような言葉は控えよう。
そう思いながら、人生初めての、病院食を頂いた。


部屋に戻り、四者四様(笑)気ままに各自のベッドの上で、過ごす。

皆さん入院期間が長く、かつ、同じ治療で重なっている分、
お互いに気心の知れた様子で、着かず離れずの良い感じ。
読書をしたりテレビを観たり、メールをしたり、ちょっぴりおしゃべりをしたりして
とにかく、とても、感じがいい。

2時半頃に、ふいに看護師さんが現れて、オリエンテーションをすると言う。
言っても、B4程度の紙2枚に、ワタシの今回の入院・手術・術後の流れ、が
ザッと書かれている工程表を見ながら、説明してくれるという、簡易のもの。

食事制限も特に無く、水分も手術当日の朝6時までならOKという、
想像していたことはぜんぜんナイと知り、ホッとする。
手術だから、きっと下剤とか飲んで、お腹からっぽにするんだろうなー
下剤ヤダなぁーなんて思っていたので、ちょっぴり嬉しい。


日替わりで、浴室使用時間が、男女、入れ替えだそうなので、
早めにシャワーをしたり(浴槽使用は不可で、シャワーのみ可)
ちょっとだけお昼寝をしたりして、やり過ごして、夕食。

晩ご飯は、6時。


7時半頃、看護師さんの夜の回診。
パソコンを乗せた台車で来て、
血圧と体温測定後、データ入力。
病院も、ハイテク管理なんだなぁーと思って、感心する。
ただ、バーコードリーダーが不調らしく、
しょっちゅう何度も読み込ませ直すので、それにはちょっと苦笑。


館内の消灯は夜9時。
各自のベッドの読書灯の使用は、夜10時まで。
一般電気の消える9時の手前に、歯みがきと洗顔をして、ベッドに入る。

同室の皆さんが「あぁ。また長い夜が来るねぇ」と、
誰ともなしに口にされていた。
入院初日の夜にして、ワタシもその言葉に同意していた。
10時に自分専用ベッドサイドの電気を消して、触れていた本を閉じた。
オットや家族でないひとびとの寝息や、寝返りの音を聞きながら、
ピンと張られたシーツの上で、なかなか寝付けない夜を迎える。
(何といっても、日々就寝してる時間は、深夜2時だもの)


これが、入院1日目の、ぜんぶ。




病院の朝は、早い。

早朝6時。
ベッドで採血をされる。

外来病棟での診察開始までに、入院病棟の患者の採血等を
先に済ませ、先に検査をしているのだそう。
ワタシの場合、採血をされたからといっても、
内容・結果を知らせて貰うことなど、無し。

看護師さんに今日の予定を尋ねると、やはり「特に何も無し」
暇だから、実家へ戻ったりしてもいいか聞くと「それはダメ(笑)」
全身麻酔をする患者は、手術の2日前に入院することが、決まりなのだそう。
一応コレでも、患者なので、体調管理は病院の監視下のもとにあるのだなぁ。
そう、いまさら知ったりする(笑)

朝8時に朝食。

同室の皆さんと、食堂でとる。
食事メニューを褒めたりけなしたり(笑)しながら、
各自が持ち寄ったお漬物やら、ふりかけやらを交換し合う。
(ワタシはまったく持ち合わせていないので、おすそ分けで、有難く頂く)

のんびり食後、食堂でくつろいだあと、部屋に戻ると、
ほどなくして、看護師さんが迎えに来て、
麻酔科医師との面談に向かう。

説明をいろいろ受けながら、ふんふん返事をしつつ、
とても穏やかで誠実そうな先生だなぁと、
内心、感心ばかりしていて、詳細説明は、うろ聞きだった。
「丁寧にやりますから。術後も痛みなど負担が少しでも
少なくて済むように、十分配慮します」などと
何度も優しく笑顔で言って下さり、何の不安も無し。
ワタシは「宜しくお願いします」とだけ言えば、それでよし。


今回ワタシの手術を執刀して下さる、
脳神経外科の執刀担当医はもちろんのこと、
医長、麻酔科医師、そして看護師さんのどなたも、が、
会う人すべて、嫌だな、と感じる人が、誰もいなかった。

不安や恐怖や恐れや緊張。
そういったものは、不思議なくらい、入院したら無くなっていた。
「この煩わしいピクピクから、この病院の皆さんによって
解放して貰うのだ!」
そういう希望と願望の方が、ムクムクと大きく育っていた。
それくらい、病院スタッフの皆さんが、
何事もすべて、信頼出来る気がしていた。


ワタシはもう、ワタシのすべてをお任せをして、
ただ手術をして貰うことを、待つ。
本当に、それだけなのだった。



正午12時に、昼食。

食堂で同室4人で、ごはん。

ひとりの方が、ワンクール明日で終了ということで、
お祝い?のおすそ分け、ハーゲンダッツを頂いた。
ワタシも売店で買って来た、ビスコを出して、談笑する。

抗がん剤治療中の皆さんだけど、
食事制限がさほど無いそうで「食べられるものは
何でも食べるように、先生から言われているから」と、
お見舞いに貰ったという、ひとくちカステラなども、一緒に頂いた。

たいへんにしんどい治療をされているのに、
皆さんものすごくワタシに、優しい。
自分がつらいときに、ワタシはこうまで、
ひとに優しく出来るだろうか。
ひととしての、器の大きさの違いを、思い知る。

昨日初めてお会いした方々なのに、
病気や症状の違いはあれど、入院という閉ざされた環境で共有している
『助けあう仲間』みたいな気がして来る。
こういう、出来たお人柄の皆さんとの相部屋だったことにも、感謝。



午後2時頃。

ひとりで、病院の外来病棟コーヒーショップへゆき、
本日のコーヒーと、栗のロールケーキを食べる。



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コーヒーショップの店内は閑散としていて、ワタシの他誰もいない。

ワタシは入院中とはゆえ、平服でいるので、はた目に入院患者とは
見えないだろうし、ワタシ自身、自覚がない。
明日には、頭蓋骨に穴を開ける手術が待ち受けているのだけど。
やっぱり、平静でいられるのは、
諸先生方に全幅の信頼感を持っていることと、
その手腕でもって、痙攣と別れることが出来る(かも)という希望のおかげ。

栗のロールケーキは美味しかったし、コーヒーもなかなか。


オットとメールのやり取りをしたり、友達に返信を送ったりして、
穏やかな午後のお茶を、ひとり楽しんだ。

父からメールが来て「ちょっとだけ、今から顔だけ見にいく」とあった。
その日両親は、用事があったので、
別に何もナイんだから病院に来なくてもイイーと言っていたのだけど、
「とにかく顔見るだけ、行く」と言って、来てくれた。
親の思いやりの深さも、これまた改めて、知る。


夕食前に、シャワーの予約をしておいたので、入る。
これにて当分、入浴無し。

頭を切開するので、事前の医師からのお話によると、
術後10日間前後は、シャンプー出来ない(ゾーッ!)
今、念入りに洗っても、無意味なのだけど、
気持ち丁寧に、いつもより熱心に洗髪した。

シャンプーにばかり気をとられていて、無駄毛処理のことを
すっかり忘れていた。
ワタシはかなりの剛毛の、体毛多し(苦笑)
でも、もう部屋まで脱毛グッズを取りにゆくことは、いいやと思う。
少々スネ毛ボーボーでも、見るひとは病院のお医者様方。
患者のスネ毛など、気にされるまい。
ワタシも、もぅどーでも気にならない中年で良かった(笑)



面会時間の終わる7時頃、母と姉が、来てくれる。
洗濯物を引き取って帰ってくれた。

母は、ワタシの寝巻きも下着も、
ぴしーっとアイロンをあてて、手元に戻してくれている。
病院にいるとは思えない、すかっとした
折り目正しい清潔さのある、衣類の着替えを毎日している。
本当に有難いと思う。

明日の手術は朝9時から始まると、母と姉に伝える。
「頑張りなさいね」と、母は神妙。
姉は「ガンバレ~」と、お気楽。
心配かけてごめんね、と思う。
いろいろありがとうね、と思う。


部屋で消灯まで、読書やメールのやり取りをして過ごす。

緊張感は、やっぱり、何もない。
10時の完全消灯まで待たずに、電気を消した。
思いのほか、良く寝られた、手術前の、夜だった。



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